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ホーム > ようこそ知事室へ > 記者会見 > 2022年7月26日(火)

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知事記者会見

2022年7月26日(火)


知事発表項目(世界クラスの資源・人材群、新型コロナウイルス感染症関連)
知事発表項目(サル痘の国内感染例の確認、第8回環黄海フォーラムへの出席、リニア中央新幹線)
発表項目質問(新型コロナウイルス感染症関連)
発表項目質問(リニア中央新幹線)
幹事社質問(リニア中央新幹線)
一般質問(旧統一教会、浜松地区大学再編)
一般質問(函南町メガソーラー、静岡市歴史博物館、逢初川土石流災害)

知事発表項目(世界クラスの資源・人材群、新型コロナウイルス感染症関連)

(知事)

よろしくお願いします。

長梅雨があるみたいな感じですけれども、今日、大雨になりました。今日の花はですね、ひまわり、夏の花ひまわりと、クルクマであります。

さて、発表項目は、5つございます。

まず世界クラスの資源・人材群が計127件になりました。今月15日から24日にかけまして、アメリカ合衆国オレゴン州で、世界陸上競技選手権大会が開催されました。

この大会の男子20km競歩に出場された山西利和選手が金メダル、池田向希選手が銀メダルを獲得され、男子35km競歩に出場された川野将虎選手は銀メダルを獲得されました。

競歩では、昨年の東京2020オリンピックにおきましても、山西・池田両選手がそれぞれメダルを獲得されましたことが、皆様にとっても記憶にございましょう。

この度、オリンピックに続いて、陸上競技ではオリンピックと並ぶ大会といわれる世界陸上、世界陸上競技選手権大会でも、再び本県ゆかりの選手がメダル獲得の快挙を成し遂げられました。大変喜ばしいことであります。本県の世界クラスの資源・人材群は2013年6月22日の富士山世界文化遺産に登録以来ですね、9年と1ヶ月で127件になったと、こういうわけでございます。

山西選手、池田選手、川野選手おめでとうございました。

続きまして、コロナ関連でございます。まずこのグラフをご覧くださいませ。

新型コロナウイルス感染症が急拡大をしております。県内の新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は、先週の3連休明けから爆発的な急増となっております。1日の新規感染者数は、第6波の最高であった2,066人の3倍を超える6,425人を、先週23日に記録しました。7月25日時点の1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、755.52人となりまして、これまでの波とは異次元の流行状況と認識しております。

驚きますとともに危機感も抱いております。

コロナ医療提供体制では、7月25日時点の病床の使用率は67.4%まで上昇し、ひっ迫の度合いが高くなっております。

7月25日時点の重症者はお1人のみですけれども、中等症患者が増えつつありまして、治療に当たる医療従事者の負担が徐々に高まっております。

発熱等診療医療機関は、症状のある方が受診するところですけれども、検査希望者が殺到している状況です。

抽出による検査(正しくは「調査」)の結果では、受診する患者数は6月27日の週と7月11日の週とを比較すると、2倍以上の数となっておりまして、一部では受診できない場合が生じております。

保健所においては、医療機関からの発生届出数の急増により、重症化リスクが高い患者さんへの対応を優先しているために、軽症や無症状の方への連絡が翌日までにはできず、数日間、お待たせしていることが生じております。

このコロナの拡大は、コロナの医療だけじゃなくて、通常の医療提供体制にも影響を生んでおります。医療機関におきましては、感染者や、濃厚接触者となり、休職している職員の方が増えておりまして、予定していた手術とか、入院を先送りしている事態も出てきております。

また小児の感染者が多いので、小児科などにおきましては、訪れた全ての人の診療ができないという状態にもなっております。

医療の現場では、通常の診療の継続が困難な状況となっておりますので、今後県感染症対策専門家会議のご意見を伺いながら、それに応じたメッセージを出す必要が出てくると考えております。

県では、県民の皆さんを守るためにですね、県医師会、県病院協会をはじめとする関係機関のご協力を仰ぎながら、発熱患者の診療、検査を行う医療機関や必要な病床を確保し、保健所体制の強化にも努めてまいりますけれども、県民の皆様には、医療提供体制への負荷を低減するために、次の4点についてお願いをいたします。

画面にあります通り、1点目は、感染防止対策の徹底でございます。

繰り返しですけれども、まずは感染しないように、会話時や人混みでの不織布マスクは必ず着用すると、手洗い手指の消毒、室内の適切な換気など、基本的な感染防止対策を徹底してください。

2点目、ワクチンの接種をお願いします。

ワクチン接種は、ご自身を守るだけではありません。

家族、友人、高齢者など、大切な方を守ることに繋がります。

3回目、4回目が未接種の方には、ぜひ接種のご検討をお願いいたします。

3点目のお願いは、症状が出たときには、外出しないでください。発熱あるいはのどの痛み等がある場合、他人に感染させないように、必ず学校、あるいは仕事を休んで自宅で療養をしてください。

4点目ですけれども、医療機関への適切な受診のお願いであります。

現在、救急医療がひっ迫しておりますので、夜間休日は、軽い風邪症状だけでは受診を控えていただきまして、平日の日中にかかりつけ医などの、地域の医療機関にご相談をいただきたいと存じます。

以上4つのお願いを致します。全国的に感染爆発が起きております。

その中、国は行動制限を行わないというスタンスでおりますけれども、感染のコントロールと社会経済の両立は崩れつつあります。

今県民の皆様お一人お一人が、この4つの取り組みを実践していただくことが、感染のコントロールを取り戻し、社会経済活動を維持するために必要なことでありますので、何とぞご協力をお願いいたします。

私は病院の、あるいは保健所のひっ迫状況について、今一般的に申しましたけれども、いくつかの個別の事由について、今日は後藤参事が出席しておりますので、後藤さんの方からお願いします。

 

(後藤参事)

皆さんこんにちは、健康福祉部の後藤でございます。

いつもご報道ありがとうございます。いくつかの医療機関様からのお声を紹介したいと思います。

今現在、県内のコロナ患者様受け入れ医療機関49病院のうち、本日正午時点で、11病院がクラスターとなっております。ほとんどは、職員の方、看護師さんや医師がそのご家族から、家庭で感染したということで、クラスターとなっている医療機関では、数十人単位で、医師・看護師が感染もしくは濃厚接触で休職、お休みしている状況でございます。

ですので、そういった医療機関、懸命な通常医療を守るための努力をされていますが、スタッフ不足で、やむを得ず一時的に病棟を1つ2つと閉鎖してですね、そこに本来予定等で入院できる患者様に待っていただいているという状況を聞いています。

そういった状況ですので、コロナの受け入れ病床の更なる増加、増やすことも非常に困難であるというご意見をいただいています。

また、一般の診療所、特に小児の患者さん子供の患者さんを診ている小児科の診療所は先週も申し上げましたが、今10歳未満や10代で、多くのコロナ患者さんの発熱等が急に出て受診される方、また乳幼児さんではコロナウイルス以外にも、手足口病やヘルパンギーナ、夏風邪のアデノウィルスといった他の発熱性の疾患も流行しているということで、小児科の診療所が大変混雑しており、やはり発熱等の症状で、受診の相談を受けても、半数近くを断らざるを得ないといった診療所、小児科診療所からの声も聞いているところです。

そうしたことですので、親御さん大変心配だと思いますけども、まず熱が出たとかですねそういった単一の症状にとらわれずに、お子さんを全身的に総合的に見ていただいて、熱はあっても水分や食事がとれているという状況では、急な夜間や休日の診察のための受診をですね、ちょっと待っていただいて、水分も飲めなくなってきた場合とか、非常にぐったりして顔色が悪いとか、そうした場合に、その少し前ぐらいで気がついていただいて、受診するといったお願いをしたいと、そういったご意見もいただいていますので、ぜひ今医療の負担を少しでも皆様方の努力で、減らしていただきたいとお願い申し上げるところです。

私からは以上です。




知事発表項目(サル痘の国内感染例の確認、第8回環黄海フォーラムへの出席、リニア中央新幹線)

(知事)

後藤参事ありがとうございました。

続きまして、サル痘の国内感染例の確認であります。

昨日サル痘に感染した患者さんが、東京都で確認されました。この方は海外渡航歴があり、渡航先において、その後サル痘と診断された方との接触歴があったとのことでございます。

7月23日に世界保健機関、WHOが国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態に該当すると宣言し、日本国におきましても、昨日政府におきまして対策会議が開かれた矢先のことであります。県におきましては、サル痘が諸外国で流行し始めた先月以降、国の方針に基づきまして、感染者が確認された時に備え、体制を整えてまいりました。

すでに、県医師会を通じて、初診医療機関における対応を依頼するとともに、入院が必要な場合には、感染症指定医療機関における協力をお願いしたところであります。

また、県環境衛生科学研究所における検体検査の実施も、実施体制も整えております。

サル痘は、感染者との接触、あるいは飛沫によって感染するとされております。

万が一海外に渡航歴があり、感染が疑われるような症状がある場合、発疹部分を覆って、マスクを着用した上で受診をしてください。

またこれから、欧米等に行かれる方は、手洗いの励行や、手や顔に発疹が出ている方との身体的接触には注意をしてください。今後、国内で感染拡大するのか注視するとともに、県のホームページにサル痘に関するページを設けまして、県民の皆様への情報提供をしてまいります。

4つ目の報告でございますが、韓国忠清南道が、第8回環黄海フォーラムを開催されるということにつきましての報告であります。本県が友好交流を行っている韓国忠清南道から、その道が主催される国際フォーラム第8回環黄海フォーラムに出席するよう、お招きがございまして、出野副知事が韓国を訪問いたします。新型コロナウイルス感染症の影響でストップしておりました県幹部による対面交流の再開となります。出野副知事は8月2日から5日の日程で韓国に行き、世界共通の課題である海の環境保全をテーマにしたセッションで本県の取り組みを発表するほか、本年7月に就任したばかりの忠清南道の新知事さん他、忠清南道の幹部の方々と面会して、来年友好提携10周年を迎えますので、両地域の友好交流の促進に向けた意見交換を行ってもらいます。

併せて、現在新型コロナウイルス感染症の影響で欠航となっている、静岡-ソウル路線の早期運航再開に向けまして、チェジュ航空、ソウル支社を訪問いたします。今回の訪問を通じ、来年10周年を迎える忠清南道との関係を強化し、信頼関係の構築を図るとともに、本県と韓国とのさらなる交流促進に繋げていきたいと考えております。

最後の報告でございますけれども、リニア中央新幹線建設予定地の現地視察についてでありますが、6月6日に現地視察、田代ダムを中心に現地を視察するという予定をしておりましたけれども、天候が極めて悪化しましたので、延期をしておりましたが、それを8月8日に行います。今お配りしている資料のとおりでありますが、見るところは、ツバクロの発生土置場候補地、そして田代ダムを主に視察いたします。

現地ではJR東海および地質構造・水資源専門部会委員の先生からご説明を受ける予定であります。

JR東海から提案のありました、トンネル湧水の県外流出量と同量を大井川に戻す方策の1つとして、工事の一定期間、発電のための取水を抑制して、大井川に還元する方策について、7月20日の専門部会で、委員の先生方から多くのご意見、ご指摘をいただきました。

専門部会の先生方も含めて、しっかりと現状を確認してまいりたいというふうに思っております。道は三ツ峰落合線を通っていこうと思っております。2018年6月にJR東海さんと静岡市との間で三ツ峰落合線35kmのうち5kmのトンネルの掘削が合意されました。

どの程度それが進捗しているのか、現場を見てきたいと思っております。

また現地におきましては、ツバクロの発生土置場につきまして、後背地など周辺の地質状況についても、しっかり確認してまいりたいと。

大変恐縮ですけれども取材につきましては事前にお申し込みを、いただきますようお願いを申し上げます。

私からの発表は以上であります。




発表項目質問(新型コロナウイルス感染症関連)

(幹事社)

そうしましたら知事の冒頭の発表に関連して、幹事社から1問質問させていただきます。

県内でも新型コロナの感染者が増えている現状と、まん延防止等重点措置など行動制限を今後要請する可能性について、知事の見解をお願いします。

 

(知事)

まん延防止等重点措置を要請する意図はありません。

これはご案内のように、飲食店の営業時間短縮を求めるもので、実際これが今、コロナの感染症が発症しているところは、病院とかあるいは福祉施設とか、もうそれぞれ様々なとこに渡っておりますので、このまん防措置というのが実情に合っていないということであります。政府においては、この現状に合った形でのこの措置を改めるように、全国知事会通じて何度も要請しているところでありますけれども、まん防のこの適用を求めるものではないということであります。

 

(幹事社)

その他に知事の冒頭の発表について質問のある社はお願いします。

 

(記者)

静岡朝日テレビと申します。よろしくお願いします。コロナ関連でなんですけれども、現状で行動要請、行動制限、県独自の行動制限などをかけたり呼びかけたりということはありますでしょうか。

 

(知事)

今申し上げた通りですね、この4つの、このお願いを守っていただきたいということでございます。

しかしながら、このかつてない規模で感染が拡大しているということと、医療体制が極めてひっ迫しているということでございますので、専門部会の委員会の先生方と諮りまして、それに応じた形での必要なメッセージはですね、出してまいりたいというふうに思っております。例えばですね、現時点での状況は、国の評価レベル3の基準には、重症病床の使用率が50%以上ということ以外は合致しているのですね。実質、国の評価レベル3なわけです。

だけど重症化の方がお1人ということなので、評価レベル3にはありませんけれども、かつて感染の第6波におきまして、同様の状況の際に国に対して評価レベル3への移行を求めましたけれども、受け入れられなかったという経緯があります。

そこで県独自で評価レベル3相当ということとして、県民の皆様方に対して警戒を呼びかけた経緯がございます。

もちろん県感染症対策専門家会議のご意見を聞かないといけませんけれども、そのような形が想定されると、今のところ考えております。一律の行動制限を進めたい中では、基本的な感染対策の徹底と県民の皆様お一人お一人が、場面場面で感染リスクを考えながら行動していただくことをお願いします。

具体的な感染リスクの場合を、場面を明示しながらですね、後藤くんの定期的な発表もございますし、そうしたものを通じてお一人お一人で判断をしていただければと考えております。

以上であります。

 

(記者)

ありがとうございます。

 

(記者)

テレビ静岡です。お世話になります。2件お伺いします。1件目なんですけれども、今知事おっしゃったとおり病床がだいぶひっ迫しているかと思うんですけれども、そのいわゆる入院の基準を、今後、県として変えていく考えはありますでしょうか。

 

(知事)

何の基準ですか?

 

(記者)

入院です。

 

(知事)

入院?

 

(記者)

感染者の、入院基準ですね。

 

(知事)

これはなかなか。これは後藤参事の方からお答えいたします。

 

(後藤参事)

後藤でございます。

今現在、入院患者さんのうち多くは軽症の患者さんというふうになっています。6割から5割程度。それは多くは基礎疾患のために、基礎疾患の治療をされて入院されていたんですけども、クラスター等の感染で陽性になった場合と、緊急的な事故や、怪我等で病院に運ばれてきて、そこで検査をしたら、コロナの陽性だったという方ですね。そういった方で、そもそもコロナ自体は軽症である方、しかしこれだけコロナの方が幅広く感染していますと、他の病気やけがで入院の適用がある方も、コロナ陽性になりますと、コロナ専用病棟に入ってしまうと、そういったことになっています。

ですのでそれも必要な入院だと思いますので、そこは、ある一定数、軽症で入院の方がいらっしゃると、それ以外は全てコロナの中等症の以上の方が入院していますので、これ以上、現状で制限を、入院の基準の制限は難しいと思っています。

逆に、コロナのオミクロンの場合は、中等症の治療薬、内服薬や点滴薬で、早期に重症化にならずにですね、症状が回復することが多いとされてますので、逆に重症化しない、中等症2から1へ下がってきたという時点で、早めに後方支援病院や、できる場合にはご自宅に帰っていていただいて、外来で診るといった、そういった回転率を上げる方策で、病床の有効活用を進めていきたいと考えていますし、その旨、病院の先生方にお願いしているところです。

以上でございます。

 

(知事)

関連してあります?

 

(記者)

大丈夫です。あともう1件、知事の方にお伺いしたいと思うので。先ほど知事の方から、まん延防止が実情に合っておらず、知事会でも何度もあの、実情に合った措置をということで要請してるのは存じ上げてるんですけど、現時点で知事がイメージするその現状に合った対策はどのようなものかとかっていうイメージとかってありますかね。

 

(知事)

はい。やはりあの県、あれ、都道府県のですね、実情が違いますのでですね、したがって都道府県のいわば裁量を大きくしていただくと、こうしたことが基本的な考えであります。

 

(記者)

ありがとうございます。

 

(記者)

産経新聞です。

今、元気旅がまだ継続されている状況だと思うんですが、県民の外出を促すような施策をとることは県民に誤ったメッセージを発することにもなりかねないと思うんですけれども、元気旅の見直しについてのお考えはいかがでしょうか。

 

(知事)

目下のところはですね、両立を図るというのが原則でありますが、同時に、急速な感染拡大がございますので、特段のこの感染対策を4つ大きく申し上げましたけれども、取っていただきながら、夏休みですから、元気旅の方もご活用いただきたいというふうに思っております。

 

(記者)

現時点で見直しや短縮、中止というのはお考えではないということでよろしいですか。

 

(知事)

そうですね、これも専門部会に、専門の委員の先生に聞かなくちゃいけないってこともありますけれども、レベル3相当となったときにどうするかというのは、当然テーマになるというふうに思っております。

 

(記者)

ありがとうございます。




発表項目質問(リニア中央新幹線)

(記者)

中日新聞です。発表にあったリニアの視察のことなんですか。

今までも視察はされてきたことあるのかなと思うんですが、改めてこのタイミングで視察する目的、そこをもう一度伺えればと思います。

 

(知事)

はい。私は、かなり前にですね、かなり前っていうか、もうあの、2011年に行ってるんです。

5月並びに秋の何日かにですね。しかしながら、県のくらし・環境部他、リニア関連の方はまだ見たことがないということがあるので、現場見なくちゃいかんということがございます。今回特にですね、二軒小屋がすぐ歩けるところではありますけれども、どういう状況になってるのかということで、そこをご覧になりますと、西俣川と東俣川が合流いたしまして、そして、そこでですね、それをせき止めて、田代ダムにして、そこから500m、この管でポンと落として下でする感じにしてるわけですね。

その量がですね、どれぐらいのものかというのはですね、目で見て知る必要があると思います。

したがって、私は、見たことがない方は、これまた冬や秋はですね、二軒小屋も閉まりますし、見られないですね。

ですから、何とか6月に行きたいと思ってたんですけども、いま田代ダムの問題がホットな話題になっておりますから、ともかく現場を皆さんに見ていただきたいということで、この現場視察を計画いたしました。

 

(記者)

県の職員の方の視察となると、マスコミにオープンにせずに、クローズドで視察に行かれるっていうこともあるのかなと思うんですが、マスコミに公開する意図っていうのはどういう。

 

(知事)

私は、今までそういうクローズドでやったことはありません。はい。

必ず、必ずということはありませんけども。しかし、危険なところですから、沼平から入っていく道は、特種東海製紙の子会社さんがこの、管理されてる道ですので前もって許可もいりますし、でその道はかなり整備されてるとはいえ、あの崖から尖った石が落ちてきますので落石注意が出ております。だいたい私行ったときに必ず1台がパンクしてますね。そういう危ないところなんですね。

ですからちゃんとヘルメットを携行し、そういうところに行くんだと、しかも沼平から20kmぐらい上流に行かなくちゃいけませんから、沼平に行くまでに35km行かなくちゃいけないわけですね。

ですから相当な距離を行かなくちゃいけないということで、そう簡単に誰もがいつも行けるというところではないんですね。ですから今回せっかくですね、ご関心のある向きがあるならば一緒にということでございますし、JR東海並びにこの本県の水資源、地質に関わる専門の先生がたのご解説も得られるということですから、そういう意味では明確にオープンにして、一緒に見ましょうということにしたということであります。

 

(記者)

すいません、知事として今回の視察で注目しているところ、特に見たいところ、聞きたい説明とか何かありますか。

 

(知事)

それはですね、いくつかありますけども、まず道のりですね。

この市街地から、この三ツ峰落合線に入ります。

この道はもうこういうくねくねとした道でですね、しかもガードレールが傾いているところがあります。

それはぶつかった場合もあるかもしれませんけど、ほとんどは、その道の下の地質が脆弱なために崩れ落ちているので、このガードレールが曲がってるわけですね。

だいたい5時くらいになりますと、季節にもよりますけれども、濃霧が立ちます。

前回参りましたときには、マスコミの車がですね、立ち往生しました。危なくてこの下に降りられないということで、そういうあの、ところなんですよ。そこにですね、やっぱりその奥に井川って村がありますから、集落がありますから、そこの方たちは非常に、そこの道が命の道でございますので、往来されてるわけで生活道路になってるわけですね。

そこにこのトンネルが作られるってことになったのが2018年の6月のことでした。ですから4年、まる4年前ですね。

だからそのトンネルがですね、どれくらい作られてるのかということに大変関心があります。それがまず第一。それからですね、盛土の量が370万立米で特に今日ここで申し上げましたツバクロ沢というところは一番大きな盛土の場所になります。そしてその量が360万立米と言われておりますけれども、熱海の土石流を去年の7月に、われわれはあの悲惨な悲劇を経験しておりますのでね、あれが5.5万立米だったというわけで、そこにもう67倍もの、熱海土石流の盛土の67倍もの盛土をすることが適切かどうかという目でですね、見ていただきたいというふうに思っております。

それから何といってもこの、田代ダム調整池ですね、この調整池の現場を見ていただくと。それでまずあの水が綺麗だってことがわかると思います。

何しろもう上流の中の上流で西俣と東俣はこの合流して、二股になってそしてこの二股が1つになって大井川になってるわけですね。

そういう意味でですね、そこの水が戻ってくるというので、どういう水なのかっていうのもですね、実際に見てくださればというふうに思っております。

その3つですね。三ツ峰落合線のトンネル、それから、このツバクロ沢、盛土予定地、それから、なんて言いますか、取水抑制をするということで今話題になっております田代ダムと、いうのが3つ、大きな注目点であります。

ちなみに初めて行った人はですね、畑薙から、畑薙のダムというところからずっと大井川の左岸を上がっていくわけですが、途中で橋を渡って、右岸に出ます。

その畑薙の橋を渡ってすぐですね、右側つまり左岸をご覧になりますと、山が崩れてます。赤崩というところで、これはもう非常に大沢崩を思い出すぐらいのですね、人間のコントロールができない形で崩れてる。そっから水が吹き出してます。

同時に崩れてますから、橋の下がですね、かつてはその2mぐらいあってさらに深い水だったのが、今はもう土砂で埋まってるんですね。

そうしたこともですね、どなたかご説明があればと思いますけども、実際にこの現場で知っていただければと。文字どおりこの生きた自然であると、造山活動が最も、世界で最も活発なところというのがどういうところかっていうのをですね、実際に知るっていうのは、すごく大きな経験になると思いますね。

 

(記者)

朝日テレビです。

ちょっとリニアに関してなんですけれども、改めてになってしまうんですけれども、県の専門部会から、今回、田代ダム案については厳しい意見がたくさん出たんですけれども、この案について改めて川勝知事のお考えをお聞かせください。

 

(知事)

はい、まず全量戻しというのは、中間報告、全量戻しに関わる報告としては最終報告ですね。

中間報告というのは47項目全部を見た上での報告でないので、全量戻しに関わることについてのみ、13回、会議を開いて報告をまとめたということで、全量戻しについては、最終報告というものであります。その報告におきまして、この有識者会議、国の有識者会議は先進坑を含めて、トンネル掘削中に出る湧水は全て戻すというのが全量戻しの中身であるというふうに明記されております。

したがってですね、田代ダムの取水抑制で戻すというのは、それにはもとるものですから、したがって全量戻しではないわけですね。そういう理解を持っております。

それから今、田代ダムについては、突然、4月の下旬にこの専門部会でJR東海さんの方から提案されたものであります。

今まで、この水だけは何とか戻してほしいということで、東電と関係者、国も交えてでありますけれども、交渉してきてですね、季節を4つに分けまして渇水期とそれから、それなりに水が豊かな季節がありますから、それに応じてどれだけ大井川に戻すかという明確な数値を規定しまして、ようやくこの大井川の水が渇水をしないで済むようになっているわけであります。したがって一滴でも多くという気持ちがですね、大井川の利水者にはあります。

しかしながら、これを勝手にとるわけにはいかないわけですね、水利権ってのがありますから。私はかつて早川町の町長さんのところに行って、何とか戻してくださらないかと言ったら、だめですと、もう言下に断られ、難波、当時副知事さんが行ったときには、東電からですね、これ、血の一滴だから、一滴も差し上げることはできないと言われたもの、それがですね、4月の下旬に突然この水を取水制限して戻すと言われたわけですね。そしたら、この時期によって特に冬ですけれども、渇水期のときに、その、土管といいますか、導水管が凍りますので、一定量を発電のために必ず流してかなくちゃいけないわけですね。

水が少ない上で流しておかなくちゃいけないと、そのときにですね、適切な量が、その取水制限(正しくは「取水抑制」)できるのかどうかと言ったような問題もすぐ指摘されましたけども、とりあえず戻ることは嬉しいということだったわけです。しかもこの案がですね、早川町長さん、辻一幸さんの静岡県に寄せる愛情から生まれてるんですね。静岡県のために何とか水を戻して差し上げたいという気持ちから、生まれてるものなので、それをですね、JR東海さんがなんとですね、東電と掛け合って、これを戻すんだということを4月下旬に言われたと。どのようなものが戻るんですかと。それは詳細はこの次ってことだったわけですけれども、前回、4月に第2回の(正しくは「今回、7月に」)専門部会が開かれたわけですけれども、詳細が明らかにされてないということがわかりました。

詳細がわからないまま本当に戻るんですかと。それと同時にですね、この間、6月の初めに、早川町長さんがもう電源立地の交付金ってあります。

これはあの田代第一ダムと第二ダム、この発電の量に応じて国から交付金が出るんですね。

発電の量がですね、当然少なくなります。水が少なくなりますから。じゃあ、それどうするんですかというふうに朝日新聞の記者がですね、これ適切な質問だと思いますけど、お聞きになったらば、当然、東電に補償してもらいますって言われたわけです。その数日後に今度は金子JR東海の社長さんがどうするんですかって言われたらですね、それなりの補償を東電にすると、いうふうに言われたわけです。これは河川法における水利権の目的外使用ですから、したがって違法な発言だということがありまして、法律上の問題が出てきてるということがあります。ともあれですね、こうした問題をJR東海さんも、東電さんも、国もですね、重々承知したうえで、この案が今出てきているということなので、この具体的な数値をどのような形にされるのか、われわれは極めて注目していると。ともあれですね、せっかくの早川町長さんのご好意、ご厚志でありますので、何とかこの案がですね、実を結んで、この美しい清流、これがですね、上流から大井川の方に、この戻されるということが実現するように私としては心から願っていると。しかし難しい問題が技術的にも法律的にもあると、ここをどうクリアするかっていうのはですね、まさにJR東海の腕の見せどころというふうに思っております。

 

(記者)

ありがとうございました。




幹事社質問(リニア中央新幹線)

(幹事社)

そうしましたら、幹事社質問に移ります。

幹事社からも、リニアに関連して2点伺います。

静岡県が新たに加盟したリニア中央新幹線建設促進期成同盟会で、静岡県の取り組みを、知事はどのように説明しますでしょうか。

もう1点は、リニアの静岡工区をめぐって、JR東海は大井川の水問題をテーマにしたパンフレットを作って意見募集を始めています。JRのパンフレットの内容と意見募集の取り組みについて、知事はどのように評価しますでしょうか。

 

(知事)

まずですね、リニア中央新幹線建設促進期成同盟会に、会長の大村知事他、関係各自治体のトップがですね、全会一致で加入を認めるとしていただいたことに心から感謝の念を覚えております。大変ありがたいと。

3年余り前、2019年に会長に直接手渡して、文書をですね。

それは文書では、返事もなく、保留中というまま、3年間が、この無駄に過ぎたというふうに思っております。門前払いのような状況だったということでございます。それが今回ですね、認めていただいたと。もちろん、申請書の中身はですね、1回目と2回目と変わりはありませんけども、2回目のときには、明確にですね、このリニア中央新幹線に対して、その整備に対してですね、静岡県にこれが整備されればメリットがあるということ、それから、また、それぞれ工区がありますから、その工区における、何とかして、もう、われわれとしてはですね、一緒になって解決していきたいということも、述べまして、そして、静岡県におきましては、そういう、その、リニア中央新幹線の整備に、賛成すると反対でないということをですね、明確にするために、申請していたところ、しかし、さらにですね、2点の確認を求めてこられたわけですね。

それは2027年のその開業というものを目指すことということですね。もう1つはですね、その現行のルートというのを前提にするということでございました。初めからそれを前提にしてるから、専門部会もありますし、有識者会議もあるわけでございますから、そのとおりだということでお返しをしたわけでございます。ですから、この現行ルートを前提にしたうえで、静岡県としては、しかるべき手続きを粛々と進めると。その場合ですね、このルートを前提にした場合に、このルートにつきまして、まず、環境大臣意見が出て、それから、国交大臣意見が出ました。環境大臣意見、国交大臣意見というものの、この縛りの中で粛々と、今、議論をしているということでありますが、ちなみに、ちょっと紹介しますと、環境大臣意見、2014年6月でございますが、引用です。

「本事業のほとんどの区間はトンネルで通過することになっているが、多くの水系を横切ることとなるから、地下水がトンネル湧水として発生し、地下水位の低下、河川流量の減少、枯渇を招き、ひいては、河川の生態系に不可逆的な影響を与える可能性が高い。」

「特に」と、こう書いてあるんです。

「山梨県から長野県にまたがる地域の一部は、我が国を代表する優れた自然の風景地として、南アルプス国立公園に指定されており、また、ユネスコエコパークとしての利用も見込まれることから、当該地域の自然環境を保全することは、我が国の環境行政の使命である。」と、こう言われてるわけですね。

こうした観点で、生態系や盛土の問題をやってるわけですけど、一方、その翌月に出ました、その国交大臣意見というものは、2014年7月に出ておりますけれども、一部を引用いたしますと、「トンネルの掘削に伴う建設発生土量が多い。これが懸念されている。」と。実は、懸念されてる内容は、事業に伴う水資源の影響であるとか、自然環境への影響、生活環境の影響と言われてます。筆頭に書かれてるのがですね、トンネルの掘削に伴う建設発生土量が多いことと、いうふうに、国交大臣意見に書かれてるわけですね。

今、われわれは、全量戻しについてやってきましたけども、盛土の問題、これは国交大臣意見が懸念材料のうちのいち筆頭に挙げてるものです。それから、生態系の問題とか、水質の問題とか、国立公園、あるいはユネスコエコパークのこの生態系ですね、これについては、これから議論されるということで。こういうですね、しっかり議論していくということがですね、われわれの、この何ていいますか、仕事であると。これはご説明していきたいというふうに思っております。

それから更にですね、6月には岐阜県の、岐阜県、駅ですね、中津川の。そこ見に行きました。それから、また、隣県の、この山梨県は、多くの人が知ってるし、私の方もよく知ってるわけですけれども、神奈川県の建設現場に行ったことがないのでですね、ぜひ、その建設現場も視察させていただきまして、できる限りのですね、いろいろな形の支援をしていきたいと。そしてまた、現状も知りたいと。また、現状、うちの現状もお伝えしたいと。さらに、今回、8月、明日からかな。明後日から奈良県で全国知事会がありますけれども、この奈良もルートの予定地に入っております。前回、岐阜県は亀山を、ゆっくり見る時間ありませんでしたけども、通りました。

この次は奈良を見て、また奈良県の知事さんなどともですね、意見交換をして、建設、この期成同盟委員会(正しくは「同盟会」)に、同盟会に入れていただいたことに対して御礼を申し上げると同時にですね、私も国土審議会委員を長くしてきた経緯もございますので、僕にとって何かできることがあるかということなどもお聞きして、チームとしてですね、働いていきたいと。こういうふうに考えております。

 

(幹事社)

JRのパンフレットについてはどんなふうに見てらっしゃいますか。

 

(知事)

JRのパンフレットは驚きましたね。これはですね、中間報告に静岡県や流域市町等との地域の方々との、双方向のコミュニケーションと、いうのをしてくださいと、一方的なものだめですよと、いうことだったんですけど、これ、残念ながら、一方的なものになったということですね。そこは残念に思っております。

しかし、今更、回収をお願いするわけにもいかないのでですね、本来なら、双方向のコミュニケーションをする場は専門部会なわけですね。田代ダムの取水についても、あたかも、もう、それができるかの如き、取れる内容になってますけども、そういうのではないでしょう。今、こうした問題があるわけですから。ですから、ここで、しっかり説明していただいて、それをわれわれはこれオープンでやってますから、地域の方々に共有していただくと。こういう一方的な行動をされるとですね、かえって信頼を失うのではないかというふうに思っております。

ともあれですね、あの質問なさってくださいというふうに書かれていますのでね。

先進坑を掘るってどういうことですか、っていうのを聞くのも1つじゃないですか。

皆さん、先進坑というと、最初にちょっと小手先で掘って、その後いろんなトンネルを、本坑を掘っていくんだというふうに思われる向きがあるかと思いますけれども、先進坑というのはですね、幅が7m高さが6mの、それなりのトンネルで、長さはですね、本坑と同じです。静岡工区でいえば、8.9kmですね。実は、静岡県内では10.8kmです。これを掘るわけですね。だけど、そこにいきなり、掘れると思いますか。

まずですね、工事現場を作らないといけません。それは西俣ヤードというところです。

西俣ヤードっていうのは、この、これから見に行く、8月8日に見に行く、そこよりもですね、この西側に行ったところにありまして、ちょっと上流に入りまして、そこは普通のあの人は入れません。峡谷ですから。そして、ある程度のヤードが作られようとしたときにですね、集中豪雨が起こって、全部流されました。

ここにですね、ここは工事現場になりますので、そこに、この掘削機であるとか、それからトンネル掘れば、土砂が出ますので、発生土を運搬するトンネル、あの、トラックとか、さらにまた、そこで作業される作業員の宿舎であるとか、様々なものをですね、建設しなくちゃいけないですよ。そこに行くのが大変なので、したがって、そこにトンネル掘らなくちゃいけないんですよ。それを作業用トンネルと言いますけれども、作業用トンネルを掘らなければですね、先進坑は掘れないわけです。作業用トンネルってどのぐらいの長さなのか、4kmです。

4kmのですね、トラックや重機が入るようなトンネルを、まず掘らなくてはだめなわけですね。それから、その、西俣ヤードからですね、先進坑、これは本坑と並行して作られるトンネルですけども、先進坑に向けて、斜坑というのが作られる。斜めの坑、下に向かって掘られるわけですね。

これを掘らないとですね、先進坑それ自体が掘れないわけですよ。その斜坑は西俣から、この、本来のトンネルのルートの方向に向かって掘る斜坑と、仙石からですね、掘っていく斜坑、2つあります。

この2つを合わせると7kmぐらいになります。そして、その2つを掘って先進坑を掘りながら、今度そこで出てくるこの水を、このポンプアップして戻すってわけでしょ。

そのポンプアップしたときに戻すのは導水路トンネルというものです。

導水路トンネルがなければですね、水を戻せないわけですね。

じゃ、導水路トンネルの長さはどれだけかって、11.4kmです。

したがって、工事用トンネル4km、斜坑7km、工事用トンネル、あ、いや、導水路トンネル11kmと、いうものを掘らないと先進坑、そもそも掘れないんですね。

ですからですね、じゃあどうするかと。その先進坑を掘る前に、その工事用トンネルや斜坑や、あるいはその導水路トンネルから出る土砂をどこに置くんですか。

あるいは、そっから出てくる水はですね、濁水ですから、それをどのようにろ過するんですかと、いうことになりますと、これはまさにこれから盛土の問題であるとか、水質の問題を議論していくわけですから、まだ、それ解決していないわけですね。

ですから、先進坑、掘るというのはですね、もう、ほとんど全部のトンネルを掘るのと、ほとんど等しいわけです。

そういうことでですね、この先進、そういうパンフレットを見てると先進坑掘って、それから、順次、トンネルを掘って返していくっていうことで、いわば、準備段階のトンネルみたいに言われてますけど、そもそも先進坑というのは、本坑の断面よりは少し小さいですけれども、すごいトンネルですよ。

それが25kmに渡って、南アルプス掘られるわけです。そのうち静岡工区が8.9kmと。こういうことになってるわけですね。ですから、先進坑を掘るっていうことが、それ以前に、4つのトンネルを掘らなくちゃいかんと。工事用トンネル、斜坑2つ。導水路トンネル、少なくとも、これ、掘らなくちゃいかんと、いうことをですね、よく考えてご覧にならないといけない。

そういうことを質問すればいいですね。どこに置くんですかとかですね。

それから、地下水が減らないとかって言ってますけれども、上流の地下水、それから下流の地下水、いわゆるカルシウムイオンだとか、何とかのイオン、これは8項目ぐらい見てですね、そして、そのダイアグラム、6角形のダイアグラム、にこうやって見ると、あの形が上流部と下流部が違うというわけですね。

したがって、違う水だっていうふうに書かれてるじゃないですか。

だから、下流部のその井戸水は、上流と関係がないように読めますよね。どう読めるかというと、下流部の地下水は、下流部に降った雨水だっていう、そういうふうに、読めるように書かれてます。よく読むと、もう少し詳細に書かれてますけども。しかも、こう書かれてるんですよ。下流部の井戸、井戸水と下流部の川の水の性質は同じだと。

言い換えると、上流部の井戸と上流部の川の水と同じだと。その井戸水については、下流部の井戸水の性質が違うから、したがって、違う水だって言ってるわけですね。

要するに、地下水脈が連携してないってことを言ってるわけです。

ところが、上流部の水と下流部の水は、これは川ですから、目に見えるじゃありませんか。連続してるそのものですよ。

ですからですね、この2つの点などを見ながらですね、一応、仮説を立てて、出たり入ったりしてますよと言ってますけれども、その書かれている中身はですね、2つの井戸水は関係がない、したがって、地下水は繋がっていないというように読めるようになってるわけですね。

しかし上流水は、あの上から下に流れてる川じゃありませんかと。

だから、ここにはですね、2つの点を見て、全体を見ない。言い換えれば、水循環を見ていないというふうなこともあるわけです。

だから、そういうことについて、関心のある方はそれを聞けばいいですよね。

そういうことでですね、せっかく質問を受け付けるということでありますから。しかし、本来これはですね、専門委員会の先生方が、本当に専門的な知見に基づいて、JR東海が出しているデータによって分析して、そして、確かめてることなんですね。

ですから、安易な結論はですね、全然、出てないわけですよ。

そういう意味におきまして、私は国交大臣、環境大臣のこの両意見をですね、しっかり尊重しながら、専門部会で、これから、生態系や、それから、水質や、それから、盛土、監視体制等々を論じていくということを、ともかくですね、誠心誠意、この国のご協力も仰ぎながらですね、やっていくことを通して、いきたいと、こういうふうに思っております。

そういう意味で、パンフレットはですね、ちょっと勇み足じゃないかなと思いますね。




一般質問(旧統一教会、浜松地区大学再編)

(幹事社)

幹事社質問に関連して質問、ある社、お願いします。

なければその他のテーマで質問のある社はお願いします。

(記者)

NHKと申します。安倍元総理大臣が銃撃された事件をきっかけに、旧統一教会と政治家などとの関わりが注目されていますけれども、知事自身はこれまで支援を受けたりですとか、会合で祝電を寄せたりといったことが、これまであったかどうかってのを教えてください。

 

(知事)

ちょっと、言葉が聞こえにくくてすみません。

 

(記者)

知事自身が、これまで、旧統一教会から。

 

(知事)

ありません。全く。全くありません。関係ありません。

 

(記者)

ありがとうございます。それから、それでは、県内の政治家について、例えば、自身が、自身ですとか、所属政党などによる、これまで支援の有無についての調査が必要だとか、そのあたりは知事はどのような見解をお持ちでしょうか。

 

(知事)

信仰の自由っていうのがありますからね、そういうことを調査するのがふさわしいかどうかというのは、県の行政の長としてですね、する必要があるかどうかってことについては、ちょっと慎重でなくちゃならんと思います。

 

(記者)

わかりました。ありがとうございます。

 

(記者)

中日新聞と申します。

静岡大の日詰学長が、浜松市であった、浜松地区大学再編地域未来創造会議の場で、私案として、大学再編・法人統合で、先に統合して、ゆくゆく1大学へ再編するのもいかがと、案を示されましたが、このことに対する知事のお考えをお聞かせください。

 

(知事)

はい。あの大学の自治を尊重するっていうのは、私の基本的立場ですね。

ですから、大学人が自らの自治をですね、しっかりと踏まえて、どうするのが学生のため、また、研究のためになるのかということをお考えになるのがいいと。

今は、浜松医科大の学長先生の方から異論も出てますから、とりあえず、問題提起をされたということでですね、その行方には、ものすごい関心は持っております。

しかしそこにですね、干渉する意図は全くありません。

 

(記者)

この件では3年前に、知事が、駿河大、遠州大に分けるのもいいという、何か、知事は発言されてないということでしたけど、一部、話題になりましたよね。

 

(知事)

ああ、そうですね。

浜岡、浜松文化芸術大学(正しくは、静岡文化芸術大学)の学長であった時にですね、静大工学部・情報学部と単位の交換も含めて交流しようということがあったわけですね。静大の工学部・情報学部と、こちらの、この駿河の所とは、物理的に離れてますでしょう。厳しいですよね。

そういうことが遠因になって、この今の再編の話がありますよね。

でも、私はやはりですね、今は、オンラインのこの時代ですから、ひょっとするとそれを克服できるかなという気もありますけれども、それができない状況の時にはですね、やはり学生として一体感を持つというためには、もう同じキャンパスでいるというのが望ましいという気持ちがあります。ちなみに、文芸大と静岡大学も、大して距離は離れてないんですけども、講義と講義の間の休憩時間に移動するっていう、となるとですね、10分ぐらいの休憩ですから。ほとんど不可能なんですね。

だから、単位互換といってもなかなかに難しいなと。物理的な距離の存在っていうのはですね、一体感をなかなか醸成しないなという、それは実感として思っております。

 

(記者)

一体感っていうのは知事にとって大事な。

 

(知事)

え?

 

(記者)

一体感というのは知事にとって…。

 

(知事)

そうですね。やっぱり大学ってのは、校風ってのがありますからね。

その校風はそれぞれ先輩たちが作り上げてきたもので、それは一体感の原点にもなっていると思いますし、校舎とか、それから、そこで勉強した時のこの地域とかですね、そうしたものと含めて、やっぱり、学生さんあるいは先生のですね、人間形成の原点になるんですね。心の故郷みたいなものになっていくわけです。

そういう意味で、私は一体感っていうのはですね、ないよりはあった方がいいかなと。バラバラであるよりはですね。静大の学生だとか、文芸大の学生だっていうことでですね、誇りを持てるような、そういう一体感があるのは望ましいとは思っております。持てとは言いませんが。

 

(記者)

今、最後、なんておっしゃいました。

 

(知事)

あの一体感を持てとは言いませんけれども。

一体感があるのはですね、自然に生まれてきてるっていうのはすごくいいというふうに思います。

 

(記者)

わかりました。




一般質問(函南町メガソーラー、静岡市歴史博物館、逢初川土石流災害)

(記者)

すいません、中日です。よろしくお願いします。

函南町のメガソーラーの件なんですが、町の方は、林地開発許可に至る、河川協議、これを、町の方としては終わっていないっていうか、そもそもしていないという認識でして、県の方でも、先月、6月の委員会の方で、事業者が行った河川調査の範囲だとか、県との協議が不十分だったということを認めています。町民の多くは、この林地開発許可の取り消しを望んでいるんですが、取り消しという可能性はまずあるんでしょうか。

 

(知事)

これは、この法律にのっとってですね、要件を満たしていれば、許可をせざるを得ないという、非常に苦しいところがあります。林地を開発する方向で作られた法令ですからね。

ですから、止める方向じゃないんですね。ですから、いろいろなこの付帯条件を、付帯意見を付して、ちゃんと地域の方々との対話を通じて理解を得てくださいというようなことはですね、申し上げてるわけですね。

しかし、有り体に言えばですね、函南におけるメガソーラーに、私は、到底賛成できないと。これが基本的な立場です。

しかし、法律に違反することはできないので、県の方としても、それをですね、非常に苦しい中で、許可をしたと。今の河川に関してもですね、それなりの手続き踏んでいて、この、函南、市(正しくは、「町」)側と県の担当者との間で、若干、齟齬があるようですが、ともあれ今回ですね、県議会が動いていただいて、何とかこの、林地開発についてですね、あまり勝手なことができないようにしていく方向に踏み出していただければですね、こんな言い方するのはおかしいですけども、踏み出すことができればですね、すごくいいなと。伊豆のためにもいいなというふうに思っております。

この、メガソーラーの問題は、ただに、函南だけでなくて、その前に伊東でもございました。そして、さらに下田でもあるわけですね。

私はこれ苦々しく思っております。

 

(記者)

さっき、先ほど知事、その地元への説明を丁寧にするようにだとか、林地開発許可を出すときに、項目として定めていたと思いますが、函南町としては、その姿勢が一向に見えないということを、昨日、町長がおっしゃったんですが、その点はいかがでしょうか。

 

(知事)

これはですね、私も担当者から説明をこの間ずっと受けてきました。

なんとかですね、この業者。必ずしもですね、素晴らしい会社だっていうふうな感じではないわけですね。

ですからですね、何とかこの林地開発に関わるチェックをですね、できないものかということで、県の担当職員と一緒に知恵を絞ってきて、今に至ってるわけです。

ただ、ひょっとしたらそのあたりでですね、解釈に齟齬があるかもしれないということは私も聞いておりますので、今後ですね、その辺り、多くの方々に見ていただいて、どうするのがいいかと。それから、どんな会社であるのかということもですね、しっかり見ていく必要もあるだろうというふうに思いますね。

はい。

 

(記者)

すいません、度々。静岡朝日テレビです。

静岡市の歴史博物館について、お聞きしたいんですけれども、先週プレオープンしまして、歴史博物館をめぐって知事はこれまで62億円の事業費などを踏まえて、反対と明言されてまして、将来的に二重投資になる可能性があるとして、静岡市に再検討を求めていました。

歴史博物館の整備事業について、現在の知事の評価はいかがでしょうか。

 

(知事)

はい。

まだ、見ていませんけれども、何か内覧会のときには、陳情がありまして、国交省と農水大臣ご自身にお目にかかりに行って、その日と重なったので見られなかったんですけども。報道によればですね、その当時の道と石垣が保存されたということをですね、大変、喜んでおります。もっと大きなのは、やはり天守閣跡ですね。そこを静岡市のほうで、掘られたら、その、今川のその遺構が出てきたというわけでしょう。

したがってですね、やはり今回も、当時の、この道、それから武家屋敷の、この、石垣みたいなものはですね、すごく、これは、歴史的に、いわば、この、目の当たりに見る資料ですね。レプリカじゃないわけですよ。それ自体、作られたもんですから。同じように、徳川家康さんが今川の、いわば全てのものを全部埋めたわけですね。

それで掘り起こされたと。

そこには何か今川と徳川の関係がですね、それだけでもわかるじゃないですか。

ですから、その、今回のこの道と石垣が生かされた、これを、この考えをですね、今度、本当のお城の跡のところに生かすのがいいなと、いうふうに思いますね。したがって、どういう形で見せるかは、いろいろやり方があると思いますけれども、その道の、なんて言いますか、上をガラスを通して見るということもできるでしょうしね。ですから、いわゆる四角四面の、いわゆる近代的建物ではなくて、やはり、その上に建てられたお城ですからね、駿府城ですから。駿府城は、なるほど、作図っていいますか、いわゆる設計図ですね。詳細は出てこない。しかし、ある程度わかってるわけですね。

ですから、どっちにしたって同じものはできません。

ですから、むしろ、今度はですね、この近代的な歴史博物館、出来上がってしまいました。

そうではなくて、この駿府城をですね、今あるデータに基づいて、再現しようという、そういう動きになればいいなと。そして、そこにですね、今川の遺構、前、博物館を作るときに、掘って、結局埋めてしまいましたでしょう。

そういう馬鹿なことはしないで、遺構でせっかく見つかったものは、一時期、全部の方たちに解放されて見ておられましたけど、それをですね、きちっと保存しながら見られるようにして、上は天守閣を含めて、駿府城をですね、再建するという方向に行く、そういうきっかけになったらですね、歴史博物館の意味も出てくるんじゃないかと思いますね。

私は、それがですね、もともと駿府城も周りはお堀じゃないですか。なぜ、お堀なんでしょうか。これは敵から守るためのものでもあります。

すなわち、籠城できるようになってるわけですね。

昔は、敵からの襲来を避けるために籠城したわけですけど、今は災害からの籠城でしょう。

ですから、そういうような形で、近代的な人々、ここに住まっている方たちを助けるための、いわば、いざという時には籠城できるような駿府城ということで、その外観やある程度のところはですね、歴史的なものを生かしながら、昔だとやっぱりこれは靴を脱がなくちゃいけなかったんじゃないでしょうか。

畳の部屋もあったに違いありませんから。しかしながら、そういうことがしなくて済むように、この天守閣まで行ってですね、富士山が眺められるような、そうした夢を持って、駿府城の再建に生かせればですね、これこそ本当のですね、歴史博物館になるなと。しかも徳川さんだけじゃなくて、駿府城は江戸城よりでかかったというあれもでてきてますから、ですから、ともかくですね、天守閣の遺構が見つかったので、ここはですね、ぜひそういう方向に、市長さんがね、あるいは、市当局が動いてくださるとですね、私は多くの市民が、あるいは県民がですね夢を持てるんじゃないかと思います。思っております。はい。

 

(記者)

ありがとうございます。

 

(記者)

静岡新聞です。よろしくお願いします。

先ほどの森林法の話題が出たので、同じく森林法の話でちょっと伺いたいんですけれども、あの、あの函南のメガソーラーだけでなく、熱海の土石流に関しても、森林法の課題といいますか、指摘されてると思うんですけれども、あの、県としては、その熱海の土石流の盛土に関しては、基本的に森林法で対応できたというスタンスだと思うんですけれども、結果的に崩落してしまったということで、その森林法の、先ほどの林地開発も含めて、何かこう、法改正ですとか、森林法の林地開発の制度をこう変えた方がいいということで、知事、国に対して何か働きかけるお考えとかがあれば。

 

(知事)

働きかけしました。

しかし、動かないですね。林野庁がだめで、農水省もなかなか動かなくてですね、だから、なかなかに厳しいです。しかしながら、さすがにこの盛土の崩壊で、大きな犠牲がでたということがありますので、今は、いいきっかけじゃないかと。われわれがもう日本で一番厳しい盛土条例を作ったり、国の方でもですね、この住宅を、惨禍に導くような、盛土をさせないというそういう法律もできました、これから、できつつあると。しかも、それは、上流側も一応視野に入れるというにも書いてますからですね、ですから、これから変わっていくかと思いますけれども。

 

(記者)

今の、その現行の制度で問題意識を持たれた点というのはどのような点…。

 

(知事)

やはりですね、この、1ヘクタール未満であれば、9,999平方メートルだと良いというふうなですね、明らかに法律を上手に網の目をくぐってですね、やるとか、あるいは、2つの会社に分けて同じ会社が、実際は、数ヘクタールの林地開発をするとかですね、そういうことが横行してるわけですね。これはやはりあの法律があって、そういう動きがありますので、これに対して本当に地元の人は、単に、そこのあの近辺の方たちだけでなくてですね、森は水を涵養しますのでね、したがって、下流、特に漁師の方たちが、すごく強い問題意識を持ってらっしゃるわけですよ。

ですから、これはもう全体、流域の問題ですので、今回、水の、流域を、どこの流域を設定するかということで、われわれ、水循環基本法の条例を定めましたけども、これも同じ方向に向かってましてですね、今回のこの災害を教訓としまして、二度とこういうことがないようにということで。これに関連しまして、今日はですね、全体、これを仕切ってくれているのが難波理事ですので。

今日、何時からですか。

 

(当局)

3時半からです。

 

(知事)

3時半からですね、大橋さん他、いくつか細かなことについて、疑問点について、私、拝読しましたけども、難波知事がですね、難波旧副知事さんがですね、あの文書にして、実にあのきちっと答えておりますので、私、それはあの、伝言ゲームで申し上げるより、直接ですね、お聞きいただいて。熱海の土石流に関わる森林法やあるいは砂防法に関して、こちらでまとめたものがございますので、それをお聞きください。

 

(記者)

また後で、それは話を聞かせていただきますけれども、1点ですね、前回もお聞きしたんですけれども、行政対応検証委員会に関してですけれども、議事録公開されてるので拝読させていただきまして、青島委員長も記者会見でおっしゃってたんですけども、かなり、一部の法令に特化した形で検証がなされているということで、砂防法ですとか、廃掃法ですとか、河川法ですとか、そういったところっていうのが、きちんと検証されていないんじゃないかというふうに、僕は読み取ったんですけれども、知事は。

 

(知事)

それは、あなたの読み方ですね。この点についてもですね、こちら、私どもはこの検証委員会、尊重してるわけです。

有り体に資料を提供し、そして検証していただいたというふうに思っておりまして、尊重しております。ご疑念があるということで、この疑念はですね、あの誤解という面もあるようですので、しっかり聞いてください。そのうえで何て言いますか、なおかつ疑問があるならですね、なんて言いますか、それを出していただければいいと、3時半の、一応、今日は、そのために準備しましたので。

 

(記者)

この後の説明というのは、検証委員会のことじゃないと思うので。

 

(知事)

検証委員会も入ってると思いますよ。検証委員会における、いわゆる打ち合わせの問題でしょ。この打ち合わせというのが、議事録が残ってないという、これについての説明も難波副知事、難波理事の方から説明を差し上げると思います。

ご質問されればいいと思います。

 

(記者)

打ち合わせ問題ではなくてですね、議事録全体を見ると、一部の法令に特化して、検証がなされていると。知事、前回の記者会見では、それ、検証委員会の報告書を尊重されると言われたんですけれども、その一部の法令に特化した形での検証というのを尊重するというのはどういうことで。

 

(知事)

尊重すべき、法令といいますか、検証すべき法令を第三者の目でですね、ご覧になって、それを中心に見られたんだというふうに見てます。

例えば、砂防法どうするか、河川法どうするか、森林法をどうするか、今、ここでポイントになるのは何かと、そういう観点で、この、やはり優先順位をつけながらですね、検証されたものというふうに受けとめております。

 

(記者)

その優先順位については、私も記者会見で青島委員長に何度も聞いたんですけれども、そこは手が回らなかったという言い方をされてるんですけれども、それでもなお尊重されるということでしょうか。

 

(知事)

1つの言い方ですが、一応最終報告ですからね。

 

(記者)

わかりました。

 

(幹事社)

ほかになければ、終わります。

ありがとうございました。

 

(知事)

ありがとうございました。




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